新しい年の幕開けを山の上で迎える「初日の出登山」。 澄んだ空気の中、地平線から太陽が昇る瞬間は息をのむほど美しく、一生忘れられない思い出になります。
でも、「山登りなんてしたことがないのに大丈夫?」「どんな準備が必要?」と不安になりますよね。
実は私も、かつて登山未経験のときに「筑波山で初日の出を見てみたい!」と思い立ち、勢いで出かけたひとりです。 そこで待っていたのは、息をのむ絶景と……想像を絶する極寒&人の多さ!
この記事では、私のリアルな失敗談や驚いた体験をもとに、初心者でも安全に楽しめる「筑波山の初日の出登山のポイント」を分かりやすくまとめました。
富士山で初日の出は登れるの?注意したいポイント
「初日の出といえば日本一の富士山!」と思う方も多いかもしれません。実際、年末になると「富士山 初日の出」と検索する人がたくさんいます。
しかし、冬の富士山に初心者が登るのは絶対にNG(命に関わる危険領域)です。
- 冬の富士山頂はマイナス20度以下、風速20m以上の暴風が吹き荒れる極地。
- 登山道は秋に完全閉鎖されており、ツアー等も一切催行されていません。
「富士山×初日の出」を楽しみたい場合は、富士山に登るのではなく「富士山が美しく見える周辺の山や湖畔」から眺めるのが正解です。
そして、私たち登山初心者が無理なく挑戦できる山としておすすめなのが、関東の霊峰「筑波山」です。
登山未経験の私が体験した「筑波山の初日の出」リアルレポート
山登りゼロの状態で向かった元旦の筑波山。実際に現地に行って初めて知った「リアルな現実」をお話しします。
山頂は「人の頭の隙間から覗く」すし詰め状態だった!
筑波山で初日の出が見える東側のピークは「女体山(にょたいさん)」です。 「山頂には広々とした展望デッキがあるのかな?」と思っていたのですが、着いてみてびっくり。大きな岩がゴツゴツと突き出た、とても狭い岩場でした。
元旦の早朝は多くの人で埋め尽くされ、足の踏み場もないほどのすし詰め状態! 前列の岩場は先に来た人でいっぱいになり、私は前の人の頭や肩、岩の隙間から必死に東の空を覗き込むことになりました(笑)。 すぐ先は切り立った崖なので、暗闇と混雑のなかで「絶対に押し合ったり無理に前へ出てはダメだな」と身が引き締まったのを覚えています。
寒さが街の真冬とは次元違い!「待ち時間」が最大の試練
登っている最中やロープウェイに乗っている時は平気でも、一番過酷なのは「山頂で日の出を待つ30分〜1時間」でした。 体を動かさずにじっと立っていると、足先から冷気が這い上がってきて、体の芯まで凍えそうになります。防寒具が足りず、震えながら太陽を待ちわびていました。
それでも……地平線が茜色に染まった瞬間の大感動!
午前6時45分頃、東の地平線が赤く染まり、まばゆい光が差し込んだ瞬間、山頂のあちこちから「おおーっ!」「おめでとう!」と歓声と拍手が沸き起こりました。 あの太陽の暖かさと美しさは、極寒に耐えたからこそ味わえるご褒美。「来て本当によかった!」と心から思える特別な新年の始まりでした。
車で行くなら知っておきたい!ロープウェイの道のりと時間
筑波山には「ケーブルカー」と「ロープウェイ」がありますが、車で行きやすいのがロープウェイ側の「つつじヶ丘駐車場」です。
※2026年9月25日以降ケーブルカーは運休になっています。
大みそかの夜通し運行(終夜運転)はありません。
筑波山ロープウェイは12月31日の夕方(16:40)で一度運行を終了します。
元旦の早朝運行は「4:30」からスタートします。
駐車場から駅まではすぐ!
つつじヶ丘駐車場に車を止めれば、ロープウェイの「つつじヶ丘駅」までは平坦な道を歩いて1〜3分と目の前です。ただし、深夜2時〜4時台には駐車場待ちの渋滞が発生しやすいので、時間にたっぷり余裕を持って向かいましょう。
元旦の日の出時刻
筑波山山頂の日の出は「午前6時44分〜45分頃」。
標高が高いため、平地より5分ほど早く昇ります。6時前には東の空が色づき始めるので、早めに場所を確保しておきましょう。
靴や服装は?初日の出登山の装備チェック
Q. 靴は普通の登山靴(トレッキングシューズ)で平気?
A. はい、普段履いている普通の登山靴で大丈夫です! 本格的な雪山用の重い登山靴を買い直す必要はありません(※ただし底が薄く滑りやすいスニーカーはNG)。
冬の筑波山で警戒すべきは「大雪」よりも「岩場や階段の凍結(アイスバーン)」と「足元の底冷え」です。
- チェーンスパイク(軽アイゼン):靴底にゴムではめる滑り止め。日陰の凍結路面で転倒を防ぐお守りとして、ザックに入れておくと安心です。
- 厚手のウール靴下+靴下用カイロ:普通の登山靴は中綿が入っていないため、地面の冷気が直に伝わります。足先の冷え対策は絶対にケチらないのがコツです!
持っていくと命拾いする「必須アイテム」
ヘッドライト(両手が空くライト。スマホのライトは手が塞がり、寒さでバッテリーが落ちるので危険)
防寒具(ダウン、風を通さないアウター、耳まで覆えるニット帽、手袋、ネックウォーマー)
携帯用折りたたみマット(座布団)(冷たい岩やベンチにお尻をつけても冷えません)
保温ボトルに入れた熱湯(山頂で飲む温かいスープやお茶は格別です)
スマホの防寒対策(極寒で電源が落ちやすいので、カイロと一緒にポケットへ)
しっかり準備して最高の新年を迎えよう!
筑波山の初日の出は、山登り未経験の方でもロープウェイを利用すれば挑戦できる素晴らしいスポットです。
ただし、「女体山の山頂は狭い岩場であること」「日の出待ちは氷点下の極寒であること」だけはしっかり頭に入れて準備してくださいね。 混雑しているときは無理に危険な岩場の先へ行かず、ロープウェイ駅付近の展望スペースなど安全な場所から眺めるのもおすすめです。
万全の防寒対策をして、ぜひ感動の初日の出を楽しんできてください!
